ゴルフクラブのバランスとは?スイングへの影響も併せて解説

初心者

自分に合ったゴルフクラブを選ぶ際に、注目したいポイントの1つが「バランス」です。ベストなバランスのクラブは振ったときの違和感がなく、スイングの安定性を保てます。

今回は、ゴルフクラブのバランスについて、スイングへの影響や自分に合ったバランスの目安を解説します。

ゴルフクラブの「バランス」とは?

「バランス」といわれても、ゴルフ初心者の方のなかには「何のこと?」と思う人もいるかもしれません。まずは、バランスとは何か、どのようにして測定するのかなどを確認しましょう。

バランスとは何を指す?

バランスとは、クラブ全体の重さ(総重量)に対し、ヘッドの重量がどれくらいの比率なのかを指します。さらに簡潔にいうと、バランスはクラブの「重み」です。

ゴルフクラブはヘッド側のほうが重く、グリップ側のほうが軽い構造なので、同じ重さでもヘッド側を握ると軽く感じ、反対にグリップ側を握ると重く感じます。クラブのどの部分に重量が配分されるかで、バランスは変わってくるので、総重量が同じでも、シャフトやグリップが軽くてヘッドが重ければバランスは大きくなりますし、反対に同じ総重量でもグリップ側にある程度重量があり、ヘッドが軽いとバランスは小さくなります。

バランスの測定方法

バランスの測定には、「スウィングバランサー」という専用の機械を使用します。バランサーは、はかりのような目盛りがついたアナログ式のものと、デジタルでバランスの数値を示してくれるものの大きく2種類に分けられます。

バランサーの相場は2万~6万円で、個人で購入する人はあまり多くなく、ゴルフショップや工房で計測してもらうのが一般的です。基本的にバランスの表示はバランサー(計測器)によって変わるので、出来るだけ同じショップ(計測器)で測ることをおすすめします。

バランスの表示方法

バランスの数値は、アルファベットと数字の組み合わせで示されます。ヘッドの重みが最も軽いものは「A0」といい、A1、A2…A9まで続きます。A9の次はB0で、最もヘッドに重みがあるものはF9です。

バランサーによっては、小数点第1位までバランスを計測できるものもあり、より細かいバランスで調整できます。バランスを詳細に計測できるバランサーは、1人ひとりにより合ったバランスのクラブづくりに役立ちます。

ゴルフクラブのバランスはスイングにどう影響する?

バランスの定義がわかると、「クラブのバランスがわかったとして、一体何に役にたつのか」と、次の疑問が生まれるのではないでしょうか。バランスの重いクラブ・軽いクラブが、スイングに与える影響はさまざまです。

バランスの重いクラブ

バランスの重いクラブは、総重量に対してヘッド重量が占める割合が多いものや、ヘッドの重量は同じでもクラブ長が長いものです。スイングしたときにヘッドの抵抗を感じやすいので、振りにくいと感じる人も少なくありません。しかし、しっかり芯に当たれば強いパワーがボールに伝わるので、飛距離が出やすくなります。「当たったら飛ぶ」というのは、バランスの重いクラブの魅力でしょう。

バランスの軽いクラブ

バランスの軽いクラブは、重いクラブとは反対に総重量に対してヘッド重量の割合が小さいので、ヘッドの抵抗も小さくなります。しかし、あまり軽すぎるとスイングの軌道が安定せず、芯に当たりづらいのがデメリットです

とはいえ、力のない人がバランスの重いクラブを選ぶと、振りきるのが難しくなります。重いクラブよりも振りやすく、軽すぎないバランスのものを見つけると、スイングにも飛距離にもよい影響をもたらしてくれます。

クラブが長くなると…

最近は長めのシャフトも増えていますが、クラブが長くなると基本的に総重量とともにバランスも増え、重く感じるようになります。長いクラブはヘッドスピードが出やすいものの、振りにくいのがネックです。さらにバランスが重すぎると、より振りにくくなりミート率低下にもつながりやすいため注意しましょう。

ゴルフクラブのバランスの目安

ゴルフクラブのバランスはクラブ選びで重要なポイントの1つですが、最適なバランスの目安はどれくらいなのでしょうか。一般的な基準を解説します。

ゴルフクラブのバランスの目安

一般的に、シャフトの硬さに対して最適なバランスの基準は、以下のようにいわれています。

■男性
R:D0
SR:D1
S:D2
X:D3

■女性
B5からC8くらい

シャフトが硬くなるにつれ、バランスも重くなり、また男性よりも女性のほうがバランスの幅は広いです。しかし、これはあくまでも目安で、必ずしも「RフレックスだからD0のバランスにしなければいけない」というわけではありません。参考程度に覚えておくとよいでしょう。

最適なバランスとはどういうもの?

バランスは振ったときの感覚(振り心地)に影響するので、「振りにくい」と感じるものはバランスが合っていないといえます。また、ドライバーの場合はきちんと芯にあたるものが、最適なバランスともいえるでしょう。

しかし、最適なバランスを見つけるのは簡単でない場合もあります。長くゴルフをしていても、なかなか自分にベストなバランスが見つからないときもありますし、反対に初心者でも「これだ」と思うバランスに出会えるケースも少なくありません。

各クラブのバランスはバラバラでもいい?

ゴルフクラブの種類は、大きく6種類ですが、一般的にはどのクラブもバランスを統一したほうがよいとされています。ドライバーからパターまでのクラブの長さは30cm弱違うこともあり、それぞれにバランスが違うと非常に振りにくくなってしまうからです。

しかし、バランスが同じなら、クラブの重量や長さが変わっても振り感は同じなので、「このクラブは振りにくい」ということが起こりにくくなります。

一方で、「バランスはバラバラでもよい」という意見もあります。ゴルフのスイングは、一度にすべてのクラブを持って行うわけではないので、振ったときの「重い」「軽い」をあまり感じない人は、クラブ選びの際にバランスに重点を置かないこともあるようです。

ゴルフは基本的に正解・不正解のないスポーツです。バランスに関しても「統一しなければいけない」「このシャフトを使うならバランスはこれでなければいけない」ということはなく、決められたルールのなかで自由に選択できます。自分のこだわりポイントはどこかを見極め、最適なクラブ選びをしてください。

ゴルフクラブのバランス計測も、ゴルフショップウィザードにお任せ!

ゴルフクラブのバランスは、総重量に対してヘッドの重量が占める割合を指します。総重量に対してヘッドが軽いとバランスは軽く、反対にヘッドが重い場合はバランスも重くなります。バランスは軽いほうからA0~F9までの数値で表されますが、B5からD3くらいまでのバランスのものが多いです。

ゴルフショップウィザードでもお客様のバランスを測定し、クラブ選びに役立てています。店内には最適なバランスのクラブでさらなるレベルアップを目指せるインドアスクールも併設しています。

スタッフ一同、皆様のゴルフライフをよりよいものにできるよう日々取り組んでおりますので、バランスに関する疑問や、クラブ選びのご相談など、お気軽にお問い合わせください。

ライター:永野 栄里子

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