ゴルフクラブを選ぶ際には、シャフトのフレックスにも注目する必要があります。フレックスとは何を指す用語で、最適なフレックスを選ぶにはどのような点に注意したらよいのでしょうか。
今回は、ゴルフクラブのフレックスとは何かを解説します。フレックスの種類や確認方法も紹介していますので、クラブ選びの参考になれば幸いです。
ゴルフクラブのフレックスとは?
ゴルフクラブのフレックスとは、シャフトの硬さのことです。シャフトのしなりや反発力を示しており、シャフトの硬さによってメリットやデメリットがあります。
硬いシャフトのメリット・デメリット
シャフトが硬いと、スイング時のしなりが少なくなります。よって、直線的な弾道になり、方向性が安定するのがメリットです。また、曲がり幅を抑えられるので、ミスショットに強いのも特徴だといえます。シャフトが硬いとボールにパワーが伝わりやすく、力強いショットも実現可能です。
しかし、このしなりにくさがデメリットになることもあります。シャフトが硬いと打感も硬くなるので、ミスショット時の不快感が大きいです。ミスショット以外にも、打感は快適なプレーに大きく影響するので、プレー時の満足感を得られない可能性があります。
柔らかいシャフトのメリット・デメリット
柔らかいシャフトはしなりが大きいので、飛距離が伸びやすいのが特徴です。また、スイング時のタイミングが取りやすく、スイングスピードが遅くても効率よくボールに力を伝えられるのもメリットの1つです。硬いシャフトとは反対に打感がよいのも柔らかいシャフトの魅力でしょう。
ただし、シャフトが柔らかすぎるとボールの方向性が不安定になることがあります。大きなしなりは、ボールが目標に飛ばない原因にもなるため、注意が必要です。特にヘッドスピードが速い人は、ボールコントロールが難しくなるのがデメリットだといえます。
シャフトのフレックスは6種類
シャフトのフレックスは、大きく6種類あります。それぞれどのような人に向いている硬さなのかを、解説します。
Xフレックス
Xフレックスは、シャフトのなかで最も硬いものを指します。Xは「extra stiff(エキストラスティッフ)」の略です。モデルによっては「XX(ダブルエックス)」「XXX(トリプルエックス)」など、Xフレックスよりも硬いシャフトが存在するものもあります。ヘッドスピード46~50m/秒くらいの人に向いている硬さで、主に男性向けです。
Sフレックス
SフレックスのSは「stiff(スティッフ)」の略です。Xフレックスの次に硬いシャフトですが、モデルによってはSとXのあいだの「SXフレックス」もあります。ヘッドスピードの目安は43m/秒で、Xフレックス同様、男性向けです。
SRフレックス
SRフレックスは、Sフレックスと後述するRフレックスの中間の硬さのシャフトです。Sフレックスでは硬すぎるが、Rフレックスだと柔らかすぎるように感じる人に向いています。ヘッドスピードの目安は40m/秒で、こちらも男性の使用が主となります。
Rフレックス
RフレックスはX・S・R・A・Lという5つの中間の硬さのシャフトで、Rは「regular(レギュラー)」の略です。ヘッドスピードの目安は37m/秒で、男性用のものが多い傾向です。しかし、最近はAフレックスやLフレックスでは柔らかすぎると感じる女性のために、種類は少ないものの女性用のRフレックスシャフトも販売されています。
Aフレックス
Aフレックスは、Rフレックスよりも柔らかいシャフトです。Aは「average(アベレージ)」の略で、女性用のモデルに使用されるのが一般的です。ヘッドスピードの目安は34m/秒で、力が強めの女性に向いています。
Lフレックス
Lフレックスは、最も柔らかいシャフトです。Lは「ladies(レディース)」の略で、ヘッドスピードの目安は30m/秒です。女性用のゴルフクラブセットに入っているクラブには、Lフレックスが使用されているケースが多いといえます。
シャフトの最適なフレックスの選び方
シャフトのフレックスは前述の6種類よりもさらに細かくわかれることもあるため、自分に合った硬さを見つけるのが難しいと感じる人もいるかもしれません。ヘッドスピードと力の強さに注目すると、最適なシャフトのフレックスを選びやすくなります。
ヘッドスピード
フレックスを決める大きな目安となるのが、ヘッドスピードです。ドライバーを例に、ヘッドスピードの目安を確認しましょう。
- X 46~50m/秒
- S 43m/秒
- SR 40m/秒
- R 37m/秒
- A 34m/秒
- L 30m/秒
ただし、目安ギリギリの場合は1つ下のフレックスを選ぶのがおすすめです。たとえばヘッドスピードが34m/秒の女性はAフレックスを選びたいところですが、ベストを発揮するためにはLフレックスにしたほうがよいといえます。
ちなみに、ヘッドスピードは季節によっても異なります。冬は寒さで体が硬くなったり、厚着をしていたりして、ヘッドスピードが落ちやすい傾向です。また、同じフレックスでもメーカーによって硬さが違う場合もあります。
力の強さ
力の強さも、フレックスに影響します。一般的には男性はRフレックス、女性はLフレックスを選べば問題ありませんが、やや力のある人は、女性ならAフレックス、男性はSフレックスなど、1つ上の硬さのものを選ぶと振りやすさを実感しやすいです。
シャフトのフレックスはどうやって確認する?
自分に合ったフレックスのシャフトを使うと、スコアアップにもつながります。ゴルフクラブのシャフトのフレックスを確認したい場合は、どうすればよいのでしょうか。
スペック表を見る
シャフトにはスペック表がついていることが多いので、これを確認するとどのフレックスかがすぐにわかります。メーカーの公式サイトでも、シャフトごとのスペックを公開しているので、スペック表がない場合はネットで調べるのもよいでしょう。
ゴルフショップで聞いてみる
ゴルフショップで、スタッフに聞いて確認するのもおすすめです。ゴルフショップのスタッフは知識や経験が豊富で、フレックスを含む製品情報を網羅していることも多いので、さまざまな疑問を解消してくれます。実際の製品を手に取って比較・検討できるのも、ゴルフショップの魅力です。
試打して確かめる
情報収集やシャフトを触るだけでは、フレックスを実感しにくい場合もあります。自分に合った硬さ、しっくりくるシャフトを選ぶなら、試打をするのも1つの方法です。実際にクラブを振ってみると、シャフトのしなりがよくわかります。ゴルフショップによっては試打イベントを定期的に開催しているので、イベント情報にも注目しましょう。
ゴルフクラブのフレックスも、ゴルフショップウィザードにご相談を
で、硬いシャフト、柔らかいシャフトにはそれぞれメリット・デメリットがありますが、決め手となるのは使用する人の感じ方です。しなり戻りがどうかに加え、ヘッドスピードや力の強さに注目すると、最適なフレックスを選びやすいでしょう。
ゴルフショップウィザードでは、1人ひとりに合ったフレックスのシャフトのご案内も可能です。プレーがもっと楽しくなる、スコアアップにつながるクラブをお求めの際は、お気軽にご相談ください。また、店内ではインドアレッスンも実施中です。ワンランク上のプレーを目指したい方は、こちらもご活用ください。
ライター:永野栄里子
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