ゴルフクラブにはドライバーからパターまで、さまざまな種類があります。特に、初心者がクラブセッティングで迷いやすいのは、「フェアウェイウッドとユーティリティの違い」です。
今回は、フェアウェイウッドとユーティリティの違いを解説します。それぞれの特徴や選び方のポイントもまとめていますので、クラブ選びやセッティングの際の参考になれば幸いです。
ゴルフで使用するフェアウェイウッドとは
フェアウェイウッドは、フェアウェイやラフなどでボールを打つためのクラブです。フェアウェイウッドには、どのような特徴があるのでしょうか。
ドライバーと同じ「ウッド」に分類される
フェアウェイウッドは、その名の通り「ウッド」という種類のクラブです。ドライバーと同じ分類ですが、ティーなどは不要で芝の上から直接打てるよう設計されています。ドライバーの次に飛距離が出て、芝から打てるクラブのなかでは最も遠くまで飛ばせます。
フェアウェイウッドの特徴
フェアウェイウッドはドライバーのような形をしていますが、ドライバーと比べるとヘッドが小さく、シャフトは短いです。そして、アイアンのように番手が存在します。
フェアウェイウッドの種類は3番、5番、7番が一般的です。番手が大きいほどボールが上がりやすく、飛距離が出なくなります。
ゴルフで使用するユーティリティとは
ユーティリティは、ゴルフクラブのなかでは比較的新しい種類です。3種類のヘッド形状があるなど、フェアウェイウッドとは異なる特徴を持っています。
フェアウェイウッドとアイアンの長所を掛け合わせたクラブ
ユーティリティは、フェアウェイウッドとアイアンの長所を掛け合わせて作られたクラブです。見た目がフェアウェイウッドに似ている種類もあるため、混同してしまう人も少なくありません。フェアウェイやちょっとしたラフなど、幅広いシーンで活用できるクラブで、クラブセッティングに入れる人も多くいます。
ヘッド形状は2種類
ユーティリティのヘッド形状は大きく「ウッド型」と「アイアン型」の2種類にわかれます。ウッド型は、フェアウェイウッドのヘッドを小さくしたような見た目です。シャフトもフェアウェイウッドより短く、ソール面は滑りやすい構造をしています。初心者やヘッドスピードが出にくい女性には、ウッド型のユーティリティがおすすめです。
アイアン型は、アイアンのようなヘッド形状をしています。ロングアイアンのような打感ですが、より上がり、風の抵抗を受けにくいボールを打ちやすいです。スイートエリアも広く、芯に当たりやすいのも特徴です。ロングアイアンが得意な人、ウッド型のユーティリティは違和感があるという人は、アイアン型が向いているといえます。
フェアウェイウッドとユーティリティの違いは?
2つのクラブについて知ると、フェアウェイウッドとユーティリティは別物だということがよくわかるでしょう。ここからは、より具体的に2種類の違いを解説します。
コントロール
フェアウェイウッドは、飛距離を出すことに特化したクラブです。これに対しユーティリティはフェアウェイウッドよりも短いクラブなのでボールにフェースを当てやすく、コントロールを重視するシーンでは、ユーティリティが重宝します。
弾道
フェアウェイウッドは重心が深いので、高い弾道を描きます。キャリーを出しやすいのも、フェアウェイウッドの特徴です。ユーティリティは重心が浅いので、直線的な中弾道になります。高く上がりすぎないので、風に強くランも出やすいです。
シャフトの長さ
フェアウェイウッドのシャフトはドライバーのように長めで、スイング幅が広くなります。ユーティリティはアイアンに近いクラブなのでシャフトも短めのものが多く、フェアウェイウッドと比べてスイング幅は狭いです。
ヘッドの形状・大きさ
フェアウェイウッドはドライバーのようなヘッド形状をしており、ユーティリティよりも大きいです。面積が広く、反発性能にも優れているので、飛距離を出すのに適しています。ユーティリティはウッド型・アイアン型の2種類の形状があり、大きさはフェアウェイウッドより小ぶりです。精度が求められるショットには、ユーティリティを使うとよいでしょう。
打ちやすさ
ドライバーより小さいとはいえ、フェアウェイウッドはヘッドが大きめなので、反発力に負けずにボールに力を伝えられるスイングが必須です。ユーティリティはヘッドが小さくスピン量も出やすいので、初心者でも使いやすいクラブだといえます。
使用シーン
フェアウェイウッドは、アイアンやユーティリティでは届かない距離のセカンドショットで使用することが多いです。ユーティリティはフェアウェイが狭く、確実性を狙いたい場合におすすめです。また、ラフからのショットの際には、アイアンよりも飛距離が出ます。
フェアウェイウッドとユーティリティ、どのようにセッティングする?
フェアウェイウッドとユーティリティの違いは、解説した通りです。では、クラブセッティングの際には、どのような点に注目してクラブを選ぶとよいのでしょうか。
セッティングのポイント
異なる番手のフェアウェイウッドを複数本入れるのにおすすめなのは、以下のような人です。
- ドライバーが得意な人(好きな人)
- クラブが長くても、ボールにしっかり当てられる人
- どちらかというとアイアンは苦手という人
フェアウェイウッドはドライバーの仲間なので、ドライバーが得意・好きな人は多めに入れると、その場その場に合った番手のフェアウェイウッドを選んで活用できるでしょう。
反対に、ユーティリティを多めに入れるのに適している人は、次のような人です。
- アイアンが得意な人(好きな人)
- 長いクラブを扱うのがあまり得意ではない人
- どちらかというとドライバーは苦手という人
おすすめのクラブセッティング
ドライバーとパター、アイアン5本、ウェッジ3本(ピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジ)の10本を入れるとすると、フェアウェイウッドとユーティリティで最大4本セッティングできます。
フェアウェイウッドを多めに入れるのが向いている人は、フェアウェイウッド3本、ユーティリティ1本、反対にユーティリティが多めのほうが合っている人は、フェアウェイウッド1本、ユーティリティ3本を入れると、14本のクラブセッティングが完成します。「どちらが得意かわからない」「どちらも好き・得意」だという場合は、バランスよくそれぞれ2本ずつ入れるのも、選択肢の1つです。
14本マックスでセッティングしても、ラウンドで使用しないクラブが出てくることもあります。フェアウェイウッド1本、ユーティリティ2本など、本当に必要なクラブを厳選することも大切です。中級・上級者でも14本すべてを18ホール回るあいだに使用しないこともあるため、特に初心者は余分なクラブを入れて、クラブ選びに迷わないようにすることにも注意しましょう。
フェアウェイウッドとユーティリティの違いを生かしたクラブセッティングも、ゴルフショップウィザードへ
フェアウェイウッドとユーティリティは、形や長さなどの見た目はもちろん、飛距離やラウンドでの役割も異なります。ドライバーのような形のフェアウェイウッド、ウッドとアイアンの長所を掛け合わせた比較的新しいクラブのユーティリティには、大きく6つの違いがあります。それぞれの違いを知ると、クラブセッティングでどちらを何本入れたらよいかがわかってくるでしょう。
ゴルフショップウィザードでは、クラブ選びはもちろん、お客様のスイングや目標に合ったクラブセッティングのお手伝いもしています。フェアウェイウッドやユーティリティのおすすめ製品もご紹介しておりますので、迷ったらお気軽にご相談ください。
ライター:永野栄里子
コメント