ゴルフクラブにはさまざまな種類がありますが、比較的新しいのがユーティリティです。ユーティリティの役割や使用するメリットを理解すると、よりよいスコアにつながるセッティングを実現できます。
今回は、ユーティリティとはどのようなクラブなのかを解説します。ユーティリティの種類やフェアウェイウッドとの違いも知り、自分に合ったクラブを選ぶ参考にしてください。
ゴルフで使うユーティリティとは
まずは、ユーティリティがどのようなクラブなのかを見てみましょう。ユーティリティを使うメリットも解説します。
「ユーティリティ」の由来
ユーティリティという名前は、英語の「utility」に由来します。この単語には「万能」「実用的」「役立つ」といった意味があり、ゴルフのユーティリティもその名の通り、従来のクラブでは補えなかった飛距離差を埋められ、扱いやすいのが特徴です。
ちなみに、フェアウェイとアイアンの中間にあたることから、海外ではユーティリティではなく「ハイブリッド」と呼ばれています。
ユーティリティの役割
前述の通り、ユーティリティはフェアウェイウッドとアイアンの中間にあたるクラブです。それぞれのクラブの飛距離差を埋めるために開発されました。最近のアイアンセットは6番からのものが多く、3番・4番アイアンの需要は減少傾向です。ユーティリティは3番・4番アイアン相当の距離を打つことができ、アイアンよりも扱いやすいことから、多くのゴルファーに選ばれています。
ユーティリティを使うメリット
ユーティリティはロングアイアンよりもソール幅が広く、ミスをしにくいのがメリットです。フェアウェイでのショットでダフり気味なスイングをしてしまっても、ソールが滑りやすいのでボールを捉えてくれます。また、ロングアイアン相当の飛距離を出しながら、高い弾道のボールが打てるのも、ユーティリティを使うメリットだといえます。
ユーティリティは大きく2種類
ゴルフクラブのユーティリティには「アイアン型」と「ウッド型」の、2つのヘッド形状があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
アイアン型
アイアン型は、アイアンを大きくしたようなヘッド形状をしています。打感はロングアイアンのようですが、高い弾道の強いボールが打てるのが特徴です。また、スイートエリアが広く、芯に当たりやすい作りになっています。
操作性も高く、一定のゴルファーから支持を集めていますが、最近はウッド型を使う選手が増えているため、アイアン型のユーティリティはあまり多くありません。
ウッド型
ウッド型は、フェアウェイウッドを小さくしたようなヘッド形状です。シャフトもフェアウェイウッドより短く、ソール面が滑りやすくなっているので、ミスショットをしにくいと人気が高いです。初心者やヘッドスピードがあまり速くない人に向いていますが、その扱いやすさからプロでもウッド型を選ぶ人は多くなっています。
フェアウェイウッドとユーティリティの違いは?
ウッド型のユーティリティは、フェアウェイウッドと混同してしまう人も多くいます。フェアウェイウッドとユーティリティには、どのような違いがあるのでしょうか。
弾道
ロングアイアンよりも高い弾道が出せるユーティリティですが、フェアウェイウッドと比べると重心深度が浅く、弾道は低めです。ただし、着弾後の転がりがよく、ランが出やすいのはユーティリティの特徴だといえます。
一方のフェアウェイウッドは、重心深度が深いぶん弾道が高く、キャリーを稼ぎやすいのが特徴です。ユーティリティとは反対に、着弾後のランは少なめになります。
操作性
操作性は、フェアウェイウッドよりもユーティリティのほうが高いと評価する人のほうが多いです。ユーティリティはスイング中のフェース面を感じやすいので、弾道をコントロールしたい人に向いています。また、シャフトが短いぶんミート率も上がり、目標に向けた打ち出しの正確性が上がります。
フェアウェイウッドはユーティリティと比べると操作性がやや劣りますが、正しくスイングすればしっかりと飛距離が出せます。次に解説する打ちやすさも含め、何を重視するかを明確にして最適なクラブを選ぶとよいでしょう。
打ちやすさ
扱いやすさが魅力の1つのユーティリティですが、フェアウェイウッドはさらにミスに強いゴルフクラブです。フェアウェイウッドはソールが芝のうえを滑りやすいので、ヘッドが手前から入ってしまってもダフりにくくなります。初心者がセッティングで迷ったら、操作性も加味してフェアウェイウッドを選ぶとよいでしょう。
ただし、ヘッドスピードが速い人や、弾道を抑えたい人には、ユーティリティのほうが向いています。どちらも打ちやすいクラブですので、試打をするなどして自分に合ったものを選ぶのがおすすめです。
地クラブで人気のユーティリティは…
ゴルフクラブには大手メーカーが製造する既製のものと、オーダーメイドで組み上げる地クラブ(カスタムクラブ)の2つがあります。大量生産する大手メーカーのクラブは、ヘッドにシャフトとグリップが装着された完成品の状態で販売され、幅広い層がある程度使いこなせる仕様で、価格も比較的リーズナブルなのが特徴です。
一方の地クラブは、単体で販売されているヘッドに、1人ひとりに合ったシャフトやグリップを組み合わせて完成します。ヘッドも大手量販店ではほとんど取り扱いがなく、オーダーメイドの特別感と、自分に合った性能のクラブによるスコアアップが見込めるのが魅力です。量産型のクラブよりも価格が高い傾向にあるのはデメリットですが、最近はリーズナブルに購入できるもの、やさしく扱い安いものも増えており、プロや上級者だけでなく、初心者ゴルファーからも注目を集めています。
ユーティリティが高評価を得ている地クラブメーカーは、以下の通りです。
- Muziik(ムジーク)
- BALDO(バルド)
- EMILLID BAHAMA(エミリッドバハマ)
- EPON(エポン)
- RomaRo (ロマロ)
- GINNICO(ジニコ) など
高性能なユーティリティに、自分に合ったシャフトやグリップを組み合わせれば、スコアアップにつながるクラブに近づけます。「大手メーカーのユーティリティではしっくりこない」「買い替えにあたって地クラブを検討したい」と考えている人は、人気の地クラブメーカーのものを選んでみてはいかがでしょうか。
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フェアウェイウッドとアイアンのよさを持ち合わせ、その扱いやすさから「実用的」「万能」という意味の英単語をつけられたゴルフクラブのユーティリティは、ラウンドでのプレーで重要な役割を果たします。ユーティリティにはアイアン型とウッド型の2種類のヘッド形状がありますが、最近はより扱いやすいウッド型が、初心者からプロまで幅広い層に人気です。
ウッド型のユーティリティはフェアウェイウッドと間違えられやすいですが、弾道や操作性、打ちやすさなどに違いがあります。セッティングの際に扱いやすいクラブを入れることはもちろん、自分に合ったクラブ選びで、よりよいスコアを実現しましょう。
ゴルフショップウィザードでは、人気の地クラブメーカーのユーティリティを多数取り揃えております。熟練のフィッターが丁寧なヒアリングを行い、お客様に合ったクラブをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
ライター:永野栄里子
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