ドライバーは、ゴルフのスコアを左右する重要なクラブの1つですが、初心者はなかなか上達しないと感じることがあるかもしれません。ドライバーの飛距離や方向性を安定させるには、効果的な練習方法を実践しましょう。
今回は、初心者におすすめのドライバーの練習方法をご紹介します。打ち方の基本や簡単に打つためのポイントなども参考にし、よりよいショットを実現してください。
確認!ドライバーの打ち方の基本
まずはゴルフのドライバーをどのように打つのか、基本を確認しましょう。基本を押さえたうえで練習をすれば、初心者の迅速な上達につながります。
ボールの位置
ドライバーを打つ際のボールの位置は、左足かかとの少し内側です。ドライバーは、低いところから高くクラブを振る「アッパー軌道」でスイングをしますが、この位置にボールがあると自然にアッパー軌道になります。
アライメント
アライメントとは、体の向きのことです。ドライバーショットのアライメントは、目標に対して肩・腰・足のラインがまっすぐ向くように意識してください。多くのゴルファーが目標に対して右を向く傾向にありますが、右を向くとボールも右に飛びやすくなります。
まっすぐ構えると、自分では「ちょっと左に向きすぎていないだろうか」と感じるかもしれませんが、正しいアライメントを定着させれば、目標に対してまっすぐな姿勢が自然にできるようになります。
スタンス
スタンス=足の開き幅は、肩幅程度にしましょう。スタンスが広いと安定感があるような感覚になりますが、広すぎると骨盤や肩の回転がしにくくなりますし、スイング軸も左右に動きやすくなってしまいます。
結果として手打ちになったり、ミート率が下がったりしてしまうので、広げすぎないことが大切です。
グリップ
グリップ=クラブを握る強さは、強すぎると腕や肩にまで力が入ってしまいます。力みすぎるとヘッドスピードが低下し、飛距離が出なくなるため注意が必要です。「クラブがすり抜けないように」「力が伝わるように」と思うと、どうしても力みすぎてしまうので、リラックスしてグリップするようにしましょう。
ほどよいグリップにするには、握る前に「5秒間強く握ってゆっくり力を抜く」「軽くジャンプしながら肩を上下させる」などの動作をするのがおすすめです。
ゴルフ初心者に起こりやすい、ドライバーの悩み
ゴルフ初心者が抱える悩みはさまざまですが、ドライバーについては次の4つの問題が起こりやすいといえます。
ボールが上がらない
ボールが上がらない主な原因は、スイングの最下点よりも前でボールを打ってしまう「ダウンブロー」になっていることです。ドライバーはロフト角が小さく、ティーアップで地面よりも高い場所に置かれたボールを打たなければならないため、ダウンブローだと上がりにくくなります。アッパーブローやレベルブローで打てるように練習すると、ボールが上がり、飛距離もアップさせられるでしょう。
飛距離が出ない
飛距離が出ない主な原因は、正しいスイングができていないことです。また、自分に合ったクラブを選べていない人や、筋力が足りない人も、飛距離が出ないことで悩む可能性が高いといえます。
手打ちやすくい打ちになっていないかを見直し、正しいスイングを実践しても飛距離が思うように出ない場合は、筋力やスイングスピードに合ったやさしいドライバーに買い替えるのも1つの方法です。
スライスする
スライスの主な原因は、クラブヘッドの軌道が「アウトサイドイン」になってしまっていることです。クラブが目標に向かって、外側から内側に動いている場合、ボールにスライス回転がかかってしまいます。
アウトサイドインは手打ちによって起こるケースが多いので、体の回転を使ったスイングを意識することで、徐々に改善できる可能性が高いです。
スピンがかかりすぎる
クラブの性能やヘッドスピードにもよりますが、ドライバーの一般的なバックスピン量は2,500回転ほどです。スピンがかかりすぎてしまうと、ボールが上がりすぎて飛距離が出なくなってしまいます。
スピンをかけすぎないようにするには、インサイドアウトやインサイドインのスイング軌道を試してみるのがおすすめです。また、ティーをいまより少し高くしても、スピン量を抑えたスイングを実現しやすくなります。
ゴルフ初心者がドライバーを簡単に打つためのポイント
ドライバーはシャフトが長いぶんボールまでの距離ができてしまうので、特に初心者は「難しい」と思いがちです。少しでも簡単に打ちたいと思ったら、次の4点に注目してみましょう。
構え
ゴルフでボールを打つ前の構えは「アドレス」といい、ドライバーを含め、すべてのクラブで「ショットの8割がアドレスで決まる」といわれるほど重要です。構え方が間違っていると、いくら練習してもよいショットにならないこともあるため、正しい構えを覚えて実践しましょう。
具体的には、以下の3点を意識すると打ちやすさを感じやすいです。
- 肩・腰・足(膝)のラインを平行にする
- 前傾姿勢をとる
- 違和感がある場合はすぐに打たないで正しい構えに直す
鏡を見ながら練習すると、正しい構えが身につきやすいでしょう。
ティーアップの高さ
アイアンなど、多くのクラブは地面に置いたボールを打ちますが、ドライバーはティーアップされたボールを打ちます。ティーアップの基本は、ドライバーのフェース面からボールが半分ほど出て見える高さにすることです。
低すぎるとボールが上がりにくくなったり、ボールの上部分にしかクラブが当たらず飛びません。反対に高すぎると、ボールではなくティーにクラブが当たってしまうので、正しい高さ、自分に合った高さにしてから打つことも忘れないようにしましょう。
力の入れ方
前述の通り、手元に余分な力が入ってしまうと、腕や肩も力んでしまいます。グリップが強すぎるとミスショットにつながってしまうので、練習では力の入れ加減にも注意しましょう。
ショットの際に力を入れるのは、ダウンスイングからインパクトまでです。スイング中は「ドライバーが飛んでいかないように」と思わなくても、自然と握る力が強くなるので、構えるときには手の力を抜いてゆるめに握ることが大切です。
また、思いっきり振るのもあまりよいとはいえません。スイングは8割程度の力で行うのが基本です。力みすぎが改善されると芯に当たりやすく、思いっきり振らなくても飛距離が伸びます。
クラブ選びも重要?
個々の力量はもちろん重要ですが、ゴルフは道具を扱うスポーツですので、クラブ選びも飛距離や安定性に影響するといえます。自分に合っていないドライバーでいくら練習しても、思うような結果につながりません。
初心者は、ヘッドが大きく芯が広いシャローフェースのドライバーがおすすめです。芯が広いぶんミスが少なく、ショットが安定しない時期でも飛距離を伸ばすことができます。徐々に自分のショットが固まってきたら、芯に当たったときの飛距離がシャローフェースよりも伸びやすい、ディープフェースのドライバーに挑戦してみるのもよいでしょう。
ゴルフ初心者におすすめの、ドライバーの練習方法
ゴルフ初心者がドライバーのレベルアップを狙うなら、さまざまな方法で練習するのがおすすめです。練習場はもちろん、自宅でできる練習方法も実践し、飛距離アップを目指しましょう。
片手で打つ
ゴルフクラブのなかで最も長いドライバーは、スイング時の遠心力を利用して打ちます。手打ちにならないようにするためには、片手で打つ練習をしてみましょう。
片手打ちの練習は、左手で行います。ドライバーを左手に持ったら、左手を伸ばしたまま重心を左右に移動します。体の動きに合わせてドライバーが振り子運動を始めたら、連続で素振りをしてみてください。慣れてきたらスイング幅を徐々に大きくし、「遠心力で打つ」という感覚を定着させましょう。
クラブを短く持って打つ
長さによるコントロール性能の低下を改善するためには、ドライバーを短く持って打つ練習がおすすめです。通常、ドライバーは左手がグリップエンドより少し下に来るように持ちますが、シャフトとグリップの境目よりも少し上になるようにして握りましょう。この状態でクラブをまっすぐボールに当てる練習を繰り返すと、長めに持ってもコントロールしやすくなります。
指3本で打つ
自宅などでもできる、指3本を使って打つ練習方法は、グリップ時の力みすぎ改善に貢献します。やり方は簡単で、左手の中指・薬指・小指だけでドライバーを打って素振りをするだけです。はじめは小さく動かし、徐々に動きを大きくしていくと、しっかりと握らなければいけない指の感覚が定着します。
異なる重量の棒を振る
スイングスピードを上げたい場合は、重さの違う棒を交互に振る練習をしましょう。ドライバーよりも重い棒は「強く振る」こと、軽い棒は「速く振る」ことを体に定着させられます。
素振りにはゴルフの練習用パットを使うのがおすすめですが、持っていない場合はクラブを数本持って、ドライバーより重さを出してもよいでしょう。軽い棒は、アライメントスティックなどを使って、「ビュン」と音がするくらい思いっきり振ることを意識してみてください。
ドライバーで重いものを押す
インパクトでボールを押し出す力を最大限に出すためには、重いものを押す練習が効果的です。箱や壁などを力強く押したときの腰の回転、肘やグリップの位置を覚えれば、実際に打つときにも同じ形になり、ボールに強い力を加えられます。
ドライバーで重いものを強く押すと、クラブが折れてしまうことがあります。この練習は、ドライバーではなくアイアンなどを使って行いましょう。
ゴルフ初心者のドライバーは練習がカギ!練習方法に迷ったらゴルフショップウィザードのインドアレッスンへ
ドライバーショットの悩みは、ゴルフ初心者が直面する壁の1つですが、基本の形を覚え、効果的な練習方法を実践することで、早い成長が見込めます。がむしゃらにボールを打ち続けるのではなく、自宅でできる練習方法も試しながら、ドライバーのレベルアップを目指しましょう。
ゴルフショップウィザードでは、店内併設のインドアレッスンでドライバーの練習に関するご相談を承っています。レッスンプロが1人ひとりに合った練習方法をご提案し、より楽しいプレーを実現するお手伝いをいたしますので、ぜひご利用ください。
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ライター:永野栄里子
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