アイアンセットにピッチングウェッジが含まれるケースは少なくありませんが、コースに出ようと思ったら4種類のウェッジから2~4本程度をクラブセッティングに含める必要があります。スコアアップにつながるウェッジは、どのように選べばよいのでしょうか。
今回は、ゴルフクラブのウェッジの選び方を紹介します。4つのポイントを押さえて、自分に合ったウェッジでラウンドに出かけましょう。
ゴルフで使うウェッジの基礎知識
まずは、ゴルフで使用するウェッジの基本的な情報を確認しましょう。
ウェッジの役割
ウェッジとは、グリーン周辺の短い距離で使用するクラブです。グリーンまでの距離が短いときだけでなく、芝にボールが埋もれてしまった、バンカーから脱出したいなど、さまざまなシチュエーションで活躍します。
ウェッジの種類
ウェッジは、以下の4種類に分けられます。
- ピッチングウェッジ
4種類のなかで最もロフト角が少なく、9番アイアンの1つ下の番手に位置する。グリーン周辺でボールを高く上げて転がす際に使用する。 - アプローチウェッジ
ピッチングウェッジとサンドウェッジのロフト角の差を埋めるウェッジ。フェアウェイウェッジやギャップウェッジなどとも呼ばれる。 - サンドウェッジ
主にバンカーからの脱出に使用するウェッジ。バウンス角が大きいものは、ラフからのショットにも向いている。バウンス角が小さいものは、フェアウェイからのショットにもおすすめ。 - ロブウェッジ
- ボールを高く上げるシーンで使うウェッジ。距離感が図りづらいという難点もあり、クラブセッティングではオプションとされることも多い。
- ロフト角で分類される4種類のウェッジは、使用するシチュエーションも異なります。レベルやスイングに合ったウェッジを選ぶことはもちろん、それぞれの役割を理解し、ラウンドで最適なクラブを使用できるかどうかも、スコアに影響します。
ウェッジを選ぶ際のポイントは4つ
ウェッジの選び方のポイントは、以下の4点です。
- ロフト角
- バウンス角
- ソール形状
- シャフト重量
飛距離を決めるロフト角だけでなく、バウンス角やソールの形、シャフトの重さなども、メーカーやモデルによって変わってきます。最適なウェッジ選びには、どの要素も欠かせません。それぞれのポイントでどこに注目するべきか、どういった基準で選べばよいのかを、より詳しく見ていきましょう。
【ゴルフのウェッジ】ロフト角の選び方
ロフト角は、クラブを垂直に持った際の、フェースと垂直線のあいだの角度です。ロフト角が大きいとボールが高く上がり、着地後に転がりにくくなりますが、飛距離が出ません。反対にロフト角が小さい場合は飛距離が出ますが、高さは出ず、また着地後にボールが転がりやすくなります。
ピッチングウェッジのロフト角を基準に選ぶ
ウェッジのロフト角は、ピッチングウェッジのロフト角を基準に選びます。ピッチングウェッジはアイアンセットに含まれるケースが多いので、これを基準にその他のウェッジの角度を決定しましょう。
ピッチは4~6度が◎
角度の差は、4~6度の等間隔にするのが一般的です。たとえばピッチングウェッジが44度の場合、6度刻みなら50度のアプローチウェッジ、56度のサンドウェッジでセッティングします。ピッチングウェッジの角度がもう少し大きく48度などの場合は、52度、56度と4度の角度差にしましょう。
初心者の場合は、角度差が大きいとミスも増えやすいので、4度刻みがおすすめです。クラブセッティングに余裕があれば、ロブウェッジも含めた4本のウェッジを入れておくとより安心だといえます。
【ゴルフのウェッジ】バウンス角の選び方
バウンス角は、リーディングエッジ(フェースとソールの境界線)とソールの頂点の出っ張っている部分のあいだの角度です。バウンス角が大きいものをハイバウンス、小さいものをローバウンスといいます。
ハイバウンス
ハイバウンスは、12~16度ほどの大きな角度のものです。ハイバウンスだとヘッドが地面に刺さりにくく、滑りがよくなります。バンカーやラフでのショットには、ハイバウンスがおすすめです。また、ダウンブローでスイングする人は、ハイバウンスが向いているといえます。
ローバウンス
ハイバウンスとは反対に、0~8度ほどの角度が少ないものをローバウンスといいます。ヘッドと地面の距離が近くなるので、ボールが拾いやすいのが特徴です。ローバウンスのウェッジは、薄いラフなどでの使用に最適です。
使用するシーンもバウンス角に影響しますが、スイングタイプによってもしっくりくるバウンス角は変わってきます。たとえば、主にバンカーで使用するサンドウェッジはハイバウンスがよいように思えますが、飛びすぎてしまう人はローバウンスのほうが合っています。ロフト角に加えてバウンス角にも注目すると、よりウェッジを使いこなせるでしょう。
【ゴルフのウェッジ】ソール形状の選び方
ソールの形状は、スイングで重視したいポイントで選びます。やさしさを重視するなら幅広ソール、よりハイレベルなゴルフをしたい場合には、多面ソールがおすすめです。
幅広ソール
幅の広いソールはブレにくく、多少のミスにも強いのが特徴です。バンカーショットでもボールを出しやすいので、ドライバーやアイアン同様、ウェッジでも幅広ソールはやさしく打てるので、初心者は幅広ソールを選ぶとよいでしょう。
ただし、深いラフでは芝の抵抗を受けやすく、ミスショットにつながる可能性もあります。幅広ならよいというわけではありませんので、自分に合ったソール幅のウェッジを選ぶことはもちろん、強いチュエーションに合わせたクラブでのショットを心がけましょう。
多面ソール
多面ソールは、ソールが多面的に削られた形状のものを指します。フェースを開いて使いやすく、球の高低やスピンのかけ方を調整できるのが特徴です。プロも多く愛用している操作性の高い多面ソールは、ウェッジでさまざまなスイングに挑戦したい中級から上級のゴルファーにおすすめだといえます。
【ゴルフのウェッジ】シャフト重量の選び方
ヘッドだけでなく、シャフトの重量にも注目するとよりよいウェッジが選べます。シャフトの重さはアイアンのシャフトを基準に、同じくらいか少し重めにするのが一般的です。
フルショットした際の振りやすさを重視する場合は、アイアンのシャフトと同じ重量のものを選びます。アプローチのときの安定感を優先したいという人には、アイアンよりもやや重量のあるシャフトがおすすめです。
ウェッジのシャフト選びには、ある程度の経験も欠かせません。初心者はあまり細かくシャフトにこだわらず、アイアンと同じモデルを使用するのも1つの方法です。慣れてきたら重量だけでなく素材や硬さなどに注目して、最適なシャフトを選ぶとよいでしょう。
ウェッジ選びも打ち方のご相談も、ゴルフショップウィザードへ!
ゴルフクラブのウェッジはロフト角によって大きく4種類に分類され、それぞれに役割が異なります。ウェッジはロフト角に加え、バウンス角やソールの形状、シャフトの重量に注目すると、スコアアップにつながる最適なものが選びやすくなります。
初心者の場合、クラブセッティングではアイアンセットのウェッジを基準に、3本、あるいは4本入れておくと、幅広いシチュエーションに対応できます。ゴルフショップウィザードでは、最適なウェッジ選びはもちろん、購入したウェッジを使いこなすためのインドアレッスンも実施しておりますので、お気軽にご相談ください。
ライター:永野栄里子
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