ゴルフクラブの本数制限が14本なのはなぜ?ラウンドに必要なクラブの種類は

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ラウンドに持ち込めるゴルフクラブの本数は14本までと決まっていますが、その理由をご存じでしょうか?クラブセッティングに役立つ知識があれば、自分に合ったクラブを厳選しやすくなります。

今回は、ゴルフクラブの本数制限に関する情報や、クラブ選びのポイントを解説します。ゴルフクラブの種類や特徴も改めて確認し、ベストなクラブセッティングを実現しましょう。

ゴルフクラブの本数制限が14本の理由

ゴルフのラウンドで使用できるクラブの本数は、14本です。しかし、このルールができる以前は、クラブの本数制限はありませんでした。

しかし、1859年、全英アマチュアゴルフ選手権に出場した選手が、55本のクラブを持ち込むという事態が発生します。当然ですが、この選手はクラブ選びに非常に時間がかかってしまい、クラブを運ぶキャディの負担にもなってしまったことから、R&A(The Royal and Ancient Golf Club of St.Andrews)が、14本という本数規定を設けました。

もともと、R&Aは「1ダース(12本)+パター」で、本数制限を13本にする予定でした。しかし、西洋で「13」は縁起の悪い数字とされているため、「適切ではない」と判断され、1本増やした14本になったといわれています。

ゴルフクラブにはどんな種類がある?

ゴルフクラブにはさまざまな種類と役割がありますが、ラウンドでは使用するクラブを14本という決められた本数に収めなければなりません。それぞれのクラブの特徴や役割を理解すると、どのクラブを入れたらよいかも決定しやすくなります。

ウッド

ヘッドが大きく、飛距離が出やすいクラブを「ウッド」といいます。1番ウッドとも呼ばれるドライバーに加え、ドライバーよりやや小さい3.5.7番ウッド(フェアウェイウッド)も、ウッドに分類されます。2.4番ウッドも存在しますが、使用する人が減ってしまい、あまり市販されていません。

ユーティリティ

「ユーティリティ」は、ヘッドがフェアウェイウッドよりも小さく、アイアンよりも大きいクラブです。フェアウェイウッドとロングアイアンの長所が掛け合わさっており、高いミート率と飛距離の出やすさ、ラフからの抜けのよさが大きな特徴だといえます。番手は3から6までが一般的で、ウッド型とアイアン型と、ことなるヘッド形状を好みによって使い分けられるのも魅力です。

アイアン

アイアンはティーショット以降、グリーンを狙うのに使用するクラブの1つです。かつては1番から9番までありましたが、最近は6番から9番のラインナップ多く、数字が小さいほど飛距離が大きくなります。5~9番、もしくは6~9番+後述するピッチングウェッジの5本セットで販売されているのが一般的です。

ウェッジ

アイアンと似たような形状ですが、ロフト角が大きくシャフトが短いクラブをウェッジと呼びます。ピッチングウェッジ・アプローチウェッジ・サンドウェッジ・ロブウェッジの4種類があり、グリーン周辺からのアプローチやバンカーショットなど、状況に応じて使い分けられます。

パター

パターは、グリーン上でボールをカップに入れる際に使用するクラブです。ロフト角がほぼなく、ゴルフクラブのなかでは唯一、「飛ばす」ではなく「転がす」ことに特化しています。パターが入るか入らないかで、スコアは大きく変わるため、クラブ選びはもちろん、最短でカップインするための技術も問われます。

クラブは状況に応じて使い分けますが、グリーン上でパター以外のクラブを使用すると、芝を傷つけてしまうこともあります。よって、グリーン上ではパターを使うのが基本です。多くのゴルフ場では、「グリーン上はパターのみ」とルールを設けていますので、パターはラウンドに行く際にセッティングに欠かせないクラブだといえるでしょう。

限られた本数でよりよいクラブを選ぶポイント

ベストなスコアを出せるクラブを14本以内に留めようと思うと、特に初心者の方は「どのクラブを何本入れればよいか」と考え込んでしまうかもしれません。限られた本数をフル活用するには、次のポイントを意識しましょう。

まんべんなくセッティングする必要はない

ウッドからパターまで、ゴルフクラブの種類を紹介しましたが、「ウッドを3本、ユーティリティを2本、アイアンを・・・」と、すべてのクラブをまんべんなく入れる必要はありません。経験を積んでスコアがよくなってくれば、状況に応じてさまざまなクラブを使い分けることもあるため、クラブセッティングにも工夫が求められます。

しかし、初心者にはコースのレイアウトや天候などによってクラブを使い分けるのは難しいでしょう。まずはラウンドを回るのに必要なクラブだけを購入してもよいでしょうし、フルセットでそろえた場合も得意なクラブ、好きなクラブだけでプレーしても構いません。

ミスをしにくい

初心者は、クラブをボールに確実に当てられるかも重視し、クラブヘッドが大きいもの(アイアンやウェッジはソール幅が広いもの)を選ぶのがおすすめです。ソール幅の広いクラブは芝の上を滑りやすく、ミスショットが出にくくなります。難しいクラブ、苦手なクラブを無理に使うのではなく、「得意」に注目してクラブを選んだほうが、スコアアップにつながりやすいです。

違和感なく振れる

ゴルフクラブは種類によってヘッドの大きさやシャフトの長さが違いますが、異なるクラブに持ち替えても違和感なく振れるクラブセッティングがおすすめです。ラウンド中、一定のスイングを保てれば、距離感や方向性をつかみやすくなります。

必要最低限のクラブに絞る

ラウンドで使用できるクラブの本数は14本までですが、14本フルに持って行く必要はありません。最近は11~13本ほどのセッティングで、「打てないクラブよりも、得意なクラブを持って行こう」と考える人も増えています。特に初心者は、クラブの本数が多いと使い分けに迷いやすいので、必要最低限のものだけをクラブセッティングに入れれば大丈夫です。

ゴルフクラブは最低何本必要?

ラウンドを回るのに必要なクラブの本数は14本までですが、最低本数に決まりはありません。グリーン上ではパター以外のクラブの使用を禁止しているゴルフ場も多く、パターは「転がす」ことに特化しているので、極端な話、「飛ばす」ためのクラブとパターの2本があればラウンドに出られます。

しかし、ゴルフクラブはそれぞれ特徴や役割が異なるので、2本でラウンドに行くのは現実的ではありませんよね。

「できるだけ少ない本数でクラブセッティングしたい」「とりあえずラウンドできるクラブだけを購入したい」という場合は、ドライバーとユーティリティ、7番アイアン、9番アイアン、ピッチングウェッジ、サンドウェッジ、パターの7本がおすすめです。慣れてきたらフェアウェイウッドや番手の違うアイアン、アプローチウェッジと徐々にクラブの本数を増やし、状況に応じて最適なクラブを選んでよいショットができるように練習しましょう。

ラウンドに持って行くゴルフクラブは本数を守って!クラブ選びのご相談も、ゴルフショップウィザードへ

ラウンドに行く際に持って行けるゴルフクラブの本数は、14本までです。14本より少ないのは問題ありませんので、使いこなせるクラブを厳選してクラブセッティングを考えましょう。初心者は苦手なクラブを無理に入れず、本当に使うクラブだけに絞って、少ない本数でセッティングするのもおすすめです。レベルが上がってきたら、スコアアップにつながるクラブ選びやセッティングも工夫してみてください。

ゴルフショップウィザードでは、お客様のプレースタイルやご希望に添ったクラブ選びのお手伝いをしております。フィッティングからアフターサービスまで、経験豊富なスタッフが担当いたしますので安心してご相談ください。

ライター:永野栄里子

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