ゴルフの知識が積み上がってくると、ゴルフクラブの「ロフト角」も気になってきます。ロフト角が何に影響するかを知ると、より自分に合ったクラブを選びやすくなります。
今回は、ゴルフクラブのロフト角を一覧で紹介します。選び方のポイントなど、ゴルフクラブに関する知識をさらに深めましょう。
ゴルフクラブのロフト角とは
ゴルフクラブのロフト角とは、クラブを地面に垂直に立てたときに、シャフトとフェース面にできる角度のことです。まずは、ロフト角とライ角との違いや、ロフト角の測定方法を解説します。
ロフト角とライ角の違い
前述の通り、ロフト角はシャフトに対するフェースの角度を指します。一方のライ角は、構えたときにできるシャフトの角度のことです。クラブの底を地面に平行に置いた際に、シャフトと地面が創り出す角度であるライ角は、フェースの向きに影響します。よって、身長や腕の長さに合ったクラブを選ばないと、正しいフェースの向きになりません。
ロフト角の測定方法
ロフト角を測定するには、「ヘッドスペック測定器」を使います。ネットショップなどで、15,000円前後で購入できますが、ゴルフショップに置いてあることも多いです。ロフト角を知りたい場合は、ヘッドスペック測定器があるショップで計測してもらうとよいでしょう。
ちなみに、カタログなどにもスペックとしてロフト角が表記されていますが、実際に計測すると0.5~1.5度ほどの誤差が生じることも少なくありません。情報が誤っているということはありませんが、より正確なロフト角を把握したい場合は、測定器の使用がおすすめです。
クラブの角度は何に影響する?
ゴルフクラブのロフト角は、クラブ選びで注目されるポイントの1つです。角度の影響を受けるものは、3つあります。
飛距離
ロフト角が小さいクラブは、飛距離が出しやすいといわれています。ロフト角が小さいほうがスピンがかからず、ランが出やすくなるからです。よって、ドライバーやフェアウェイウッドのように、飛距離が重視されるクラブはロフト角が小さく、ショートアイアンやウェッジのように短距離を的確に飛ばしたい場合はロフト角が大きく設計されています。
打ち出し角
ロフト角が大きいと、打ち出し角が高くなります。打ち出し角が高いとランが出にくく、狙った位置に止めやすいので、やはりショートアイアンやウェッジはロフト角が大きいほうがよいことがわかるでしょう。
バックスピン量
ロフト角が大きいと、サイドスピンが減ってバックスピン量が増えます。反対に小さいとバックスピン量も減るので、スライスしやすくなります。もし、ドライバーでスライスしやすい場合は、ロフト角が小さすぎるのかもしれません。
ゴルフクラブごとのロフト角と飛距離の目安を一覧でチェック!
ここからは、ゴルフクラブごとのロフト角と飛距離の目安を一覧で紹介します。同じクラブの種類でも、モデルや年式によっては一覧の数値と合わない場合がありますが、参考としてチェックしてみてください。
男性のロフト角一覧
男性のクラブごとのロフト角と飛距離の目安は、次の通りです。
女性のロフト角一覧
女性のクラブごとのロフト角と飛距離の目安は、次の通りです。
ロフト角を選ぶ際のポイント
ロフト角は飛距離やバックスピン量、打ち出し角などに影響を与えるので、選び方のポイントを知って最適なものを選ぶ必要があります。ロフト角を選ぶ際に注目したい点は、3つです。
ドライバーの場合
ドライバーのロフト角は、男性が10~12度、女性が11~13度が一般的です。ロフト角が小さいほうが飛距離は出やすいですが、スライスすると飛距離にロスが出てしまいます。初心者の場合は、ロフト角が大きいドライバーを選ぶとボールが捕まりやすく、スライスしにくいのでおすすめです。ヘッドスピードが速い人は、初心者でも小さめのロフト角を選んでもよいでしょう。
フェアウェイウッド・ユーティリティの場合
フェアウェイウッドは、飛距離を出したいときに使うクラブなので、ユーティリティやアイアンよりもロフト角が小さいものを選ぶのがおすすめです。
ユーティリティは、フェアウェイウッドとアイアンのあいだのような役割があるクラブです。ロフト角も、2つの飛距離を埋める感覚で中間の角度を選びましょう。初心者のなかには、フェアウェイウッドや5番アイアンが扱いにくいと感じる人もいます。この場合は、同じくらいのロフト角のユーティリティで対応するのも1つの方法です。
アイアンの場合
アイアンはドライバーやフェアウェイウッドのように「遠くに飛ばす」といった役割ではなく、狙った距離を打つ正確性が求められるクラブです。ロフト角の違いが飛距離に大きく影響するので、番手によって細かく角度を調整する必要があります。同じ感覚で角度を刻むと、狙った場所にボールを飛ばしやすくなるので、ヘッドスペック測定器なども使いながら、より正確なロフト角を把握するとよいでしょう。
ロフト角は自分で調整できる?
ロフト角が合っていない場合は、自分に合う角度にする必要がありますが、ロフト角の調整は自宅などでできるのでしょうか。
昨今増えているスリーブ、通称「カチャカチャ」がついたドライバーは、ロフト角だけでなくライ角やフェース角、重心位置などを自分で調整できます。しかし、カチャカチャがついていないドライバーや、その他のクラブは、自分でロフト角を調整するのは難しいです。ゴルフショップや工房に持ち込めば、熟練のスタッフがロフト角の調整をしてくれるので、依頼してみましょう。
ただし、クラブによってはロフト角の調整ができないものもあります。「ロフト角が合わないけど調整もできない」という場合は、最適なロフト角のクラブへの買い替えも検討してください。
ゴルフクラブのロフト角に迷ったら、ゴルフショップウィザードにご相談ください
シャフトに対するフェースの角度を示すゴルフクラブのロフト角は、飛距離やバックスピン量などに影響するため、慎重に選ぶ必要があります。自分に合ったロフト角のゴルフクラブを使えば、スライスを改善し、飛距離もアップさせてよりよいゴルフを実現できます。各クラブのロフト角と飛距離の目安一覧も参考にしながら、ヘッドスピードに合った角度のものを検討しましょう。
ゴルフショップウィザードでも、ロフト角に関するお悩みやご相談を承っております。お客様1人ひとりに合ったロフト角を見極め、調整することも可能です。また、店内のインドアレッスンでは、レッスンプロがクラブをより活用するためのアドバイスも行っておりますので、ぜひご利用ください。
ライター:永野栄里子
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