多くのスポーツでは、利き手によってラケットの持ち方やボールの投げ方などが変わりますが、ゴルフの場合は左利きでも右打ちをする人が多いです。なかには左利き用のゴルフクラブで左打ちをする人もいますが、左打ちをするメリット・デメリットはあるのでしょうか。
今回は、ゴルフの左打ちや、左利きの人のゴルフクラブの選び方について解説します。
左利きの人はゴルフでも左打ちをする?
左利きの人は、世界の人口の約1割程度だといわれていますが、ゴルフになるとその割合はさらに減ります。ゴルフの場合、左利きの人も右利きの人と同じように、右打ちをするケースが多いです。
ゴルフのレフティ(左打ち)とは
右打ちが圧倒的に多いゴルフですが、なかには「左利きなので左打ち」とする人もいます。左利き用のゴルフクラブを使う人を、「レフティ」といいます。
右打ちの場合は打ちたい方向に向かってボールの左側に立ち、グリップは左手が上になるように握ります。左打ちはこの反対で、打ちたい方向に向かってボールの右側に立ち、グリップは右手が上になるように握るスタイルです。
レフティのプロはいる?
練習場やゴルフコースで、左打ちをする人を見かけることはあまりありません。しかし、世界で活躍するプロのなかには、レフティでも優秀な成績を収めて注目を浴びた人物が存在します。
それが、フィル・ミケルソン選手とバッバ・ワトソン選手です。どちらもアメリカ出身のプロで、フィル・ミケルソン選手はタイガー・ウッズと人気をわけるほどの人物として知られています。バッバ・ワトソン選手はマスターズトーナメントで2度、アメリカPGAツアーでも通算12勝した人物です。
左利きでも右打ちする人が多い!
ゴルフのレフティは全体の3~5%ほどといわれており、普段は左利きの人も右打ちをするケースが多いことがわかります。対応するゴルフクラブが少ないなど、メリットよりデメリットが多いレフティですが、前述の通り世界で活躍するプロのなかにもレフティはいるので、「左打ちは不利」ということはないでしょう。
左打ちのメリット・デメリット
左利きの人も右打ちをすることが多いゴルフですが、ゴルフクラブを左打ちするとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
左打ちのメリット
野球のバットも左打ちをしている人の場合、ゴルフも左打ちをしたほうが、上達が早いといわれています。飛距離を保ちながらスムーズにスイングできるので、左打ちのほうが大きく飛距離が出る場合は、左打ちで練習を重ねたほうがよいケースもあります。
左打ちのデメリット
ゴルフの場合、左打ちをするメリットよりもデメリットのほうが多いです。まず、左打ち用のクラブは右打ち用のものと比べて非常に少なく、ゴルフショップなどを見ても2割以下しかありません。生産量が少ないため価格も高くなりやすく、道具をそろえるのに右打ちよりも費用がかかってしまいます。また、試打コーナーは右打ちに特化しており、弾道測定器が左打ちに対応していないというケースも多いです。
練習場に行くとわかる通り、打席の9割以上は右打ち用です。左打ち用の打席は右打ちの人も利用できるつくりになっているので、練習場が混んでいると打席が空くまで長時間待たなければいけないこともあり、これもデメリットの1つだといえます。
さらに、動画や雑誌などのゴルフコンテンツは、多くが右打ちを対象とした内容です。左打ちの人は左利きに置き換えて考える必要があり、そのぶん手間がかかります。レッスンを受ける場合も「左打ちにはレッスンできない」と断られたり、コーチのアドバイスが口頭のみでお手本を見せられなかったりすることもあるため不便です。
左利きの用のゴルフクラブは少ない!選び方はどうする?
左打ち用のゴルフクラブは少ないので、「どれを選べばよいか」「自分に合ったクラブが選びにくい」と迷ってしまうこともあるかもしれません。左利きの人は、どのようにゴルフクラブを選べばよいのでしょうか。
おすすめは「右打ち」から始めること
最もおすすめなのは、左利きでも右打ちでゴルフを始めることです。前述の通り、ゴルフ界におけるレフティ人口は全体の3~5%と非常に少ないので、ゴルフクラブの選択肢も少なくなります。人気モデルや気になるモデルがあっても、レフティに対応していないということも多く、中古でも左打ち用のものを探すのは大変でしょう。
右打ちにすれば、右打ち用の豊富な選択肢のなかから最適なクラブが選べます。また、レッスンを受けるときや動画や雑誌から情報を得るときにも、わざわざ左打ちに置き換える必要がなく、スムーズな上達が見込めます。
右打ちにするメリット
左利きの人が右打ちでゴルフを始めるメリットには、以下のようなものがあります。
- 自分に合ったゴルフクラブを選びやすい
- 動画や雑誌からの情報を吸収しやすい
- 練習場で長く待たされることが少ない
- 左手主導のスイングができる
- 利き足を踏み込んだスイングができる
大手メーカーや地クラブ(カスタムクラブ)など、選択肢が広がりクラブが選びやすくなることはもちろん、情報収集や日々の練習においても、左打ちで生じるデメリットが右打ちにはありません。
また、右打ちの場合は左手でゴルフクラブをリードするため、左利きの人は力が強い利き手を主導にして、安定したスイングを習得しやすいです。右利きの人はどうしても右手の力のほうが強くなってしまうので、ダフってしまうことも多くありますが、左利きの人はコツをつかめば左手をうまく使って、右打ちを極められます。
さらに、右打ちの場合はダウンスイングの際に左足を踏み込むと大きな力が出ますが、左利きの人は強く踏み込んだスイングがしやすく、飛距離アップが狙えます。
慣れない場合は左打ちも検討しよう
左利きの人が右打ちをすると、普段とは動きが異なるためスイングに違和感を覚えることもあります。特に、テニスや野球など、道具を使ったスポーツで左打ちに慣れている人は、右打ちに慣れるのに時間がかかりやすいです。
右打ちで練習を重ねてもしっくりこない、なかなか上達しない場合は、左打ちも検討しましょう。レフティはデメリットが多いとはいえ、世界で活躍するプロもいるので、左打ちのほうが合っていれば大きな成長が見込めます。
左利きでも右打ちをする人は多いですが、どちらが合っているかは何度か練習してみないとわかりません。左利きの初心者の方はすぐにゴルフクラブを購入してそろえるのではなく、まずはレンタルクラブなどを使って練習するのがおすすめです。
練習場によっては左打ち用のクラブもレンタルしてくれるので、まずは右打ちで練習をしてみて、違和感があれば左打ち用でも打ってみると、自分のプレースタイルが見極められるでしょう。
左利きの方のゴルフクラブ選びも、ゴルフショップウィザードにお任せ!
ゴルフでは左利きの人も右打ちをするケースが多いですが、少数ながら左打ち(レフティ)もいます。しかし左打ちはデメリットが多く、反対に左利きの人が右打ちをするメリットは豊富にあるので、まずは右打ちのゴルフクラブからはじめるのがおすすめです。
ゴルフショップウィザードでは、左打ち用の地クラブ(カスタムクラブ)のご紹介もしています。「左利きだけど、右打ちか左打ちかで悩んでいる」という方にも、1人ひとりに合ったクラブや打ち方をご提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
ライター:永野栄里子
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